中学生は後衛主体のペアが多く、後衛がミスばかりでラリーが繋がらないと試合になりません。
今回は、勝てる後衛になるために何が必要か考えます。個人の特性によってプレースタイルは様々ですが、基本的には3つのポイントを重視します。
ミスが少ない
1つ目のポイントはミスが少ないことです。7ゲームマッチでは16点(4点×4ゲーム)を先に取れば勝てます。
一撃必殺のノータッチエースのボールを16回続けるというのは至難の技です。 思い切って勝負をしなければいけない場面もありますが、 基本的にはミスをしないで、ラリーを続けることが勝利への近道です。
YouTubeなどでトッププレイヤーの試合を見ていると、 速いボールを何本も打ちあっています。
中学生にとって憧れであるトッププレイヤーがこうした早くて力強いボールを打っていると、 中学生も速いボールを打つことを真似します。
もちろん真似から入ることは重要ですが、何も指導しないでそのままにしておくと、速いだけで10球に1球しか入らないようなボールになってしまいます。
そんな時は、トッププレイヤーの速さでだけでなく正確さにも注目させます。 トッププレイヤーの素晴らしいところは速いボールを打つだけではなく、どんなボールもミスなく正確なボールを返している点です。
ミスが少ないので、自分の前衛が勝負できる場面が増えます。また、対戦相手にとっては、簡単にミスをしてくれないでので、大きなプレッシャーとなります。
ボールの速さよりも確実に返球することの大切さを理解した上で、速さのあるボールを打てるようになることが重要です。
判断力が優れている
2つ目のポイントは、この場面でこのボールを打つという判断力が優れていることです。
試合では対戦相手によってどんな攻め方をするか考えなければなりません。自分より格上の相手もいれば、格下の相手もいます。
調子が悪い時も良い時もあります。緊張で練習中に打てたボールが打てなかったりすることもあります。こうした様々な状況で、選手はどんなボールを打つか一球一球判断しなければなりません。
後衛であれば相手前衛にとられた時にどうするか。自分の前衛が調子がいい時はどうするか。自分の前衛の調子が悪い時にはどうするか。とにかく試合ではいろいろな状況が考えられます。
練習中に決まったところに決まったボールを打つことで、 基礎的な技術は高まります。しかし、実際の試合では自分がどんなボールを打つか、 常に判断しながら試合を進めていかなければなりません。
この判断力がないと、相手の前衛に取られ続けてしまったり、 シュートボールが入らないのにシュートボールを打ち続けてしまったり、自分たちに有利な判断ができなくなってしまいます。
普段の練習からどんな場面でどのボールを打つのか考えて、それを試合で実践できる後衛は強いです。
ファーストサーブが入る
3つ目のポイントは、ファーストサーブが入ることです。 ミスを少なくするという1つ目のポイントと重なりますが、速いだけのサーブではなかなか勝てません。
どんなに速くても10球に1球しか入らないようなサーブは全く意味がありません。速さだけでなく、確率を上げることが重要です。
自分の前衛がポーチがしやすいようなファーストサーブ打つことで、サービスゲームを非常に有利に進めることができます。
ファーストサーブは相手に関係なく自分がトスを上げて、自分のタイミングで打つことができます。サービスゲームは後衛のサーブから始まることがほとんどですので、ファーストサーブが入ることで有利になります。
ファーストサーブの確率が高いとレシーブ側にとっては脅威です。セカンドサーブは厳しいコースにレシーブを打てますか、 ファーストサーブでは厳しいコースを狙うのは難しいです。
勝てる後衛は間違いなくファーストサーブが上手です。
まとめ
前衛であれば、無理なボールは追わずに取れる範囲だけボレーやスマッシュをするという選択肢もあります。
しかし、後衛は来たボールを打ち返さなければいけません。調子が悪くても、緊張していても後衛が返球できなければ試合になりません。
勝てる後衛になるためにはまずミスを減らし、自分の判断でボールを打ち、試合を組み立てていくことが必要です。