前衛が上達する3つのポイント

指導者としていつも考えているのは、前衛をどうやって上達させるかです。

中学生の試合では、自分の後衛が何本もラリーを繋げてくれて、最後に簡単なチャンスボールが上がってきたにも関わらず、前衛がミスをしてしまう場面が多く見られます。

前衛が勝負のカギを握っている試合が多く、勝つためには前衛をどう育てるかが重要になります。上達に必要な3つのポイントを考えてみます。

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手が届く範囲のボールを取る

まずは、正面ボレー、スマッシュ、ローボレーについて自分の手が届く範囲に来たボールを返せるように練習していきます。前衛の基本技術ですので、練習で10球のうち7球くらいはミスなく返球できるようにそれぞれの技術を高めていきます。

手が届く範囲のボールがミスばかりだと、相手ペアは前衛のサイドパスを狙ったり、アタックボールを打つことが多くなります。相手の苦手なところを狙うのが勝負の鉄則ですので、前衛が弱いと相手にわかってしまえば、ずっと狙われ続けてしまいます。

また、自分の後衛も前衛が簡単なボールをミスばかりしてしまうとイライラして無理なボールを打ち、結果としてミスが増えます。自分の後衛に落ち着いてプレーしてもらうためにも、まずは基本技術を身につけます。

正面ボレーについては、「正面ボレー上達のポイントの記事」で触れましたが、自分からボールを迎えにいく感覚で打つように意識します。こうすることで、次に必要な技術である飛び出しボレーの上達が早くなります。

スマッシュについては、相手後衛が上げてきたロブを追いかけて打てるのが理想ですが、相手が打ち損ねた自分の真上に上がったボールだけ打てれば良しとします。

ローボレーも上達するとネットから離れた位置でも攻撃できるようになるので、非常に大切な技術です。最初は、サービスライン付近に立って、自分の近くに来たボールをただ返球することだけできればOKとします。

いろいろなボールを取りに行く

手の届く範囲の正面ボレーやスマッシュが取れるようになったら、次は自分からボールを取りに行って、広い範囲も取れるように練習します。

飛び出しボレーと呼ばれるランニングボレーが出来ないと相手後衛にプレッシャーを与えられず、好きなところに打たれてしまいます。それを防ぐためにも、相手後衛が打つところを予想して飛び込んでいく技術が必要になります。

しかし、正面ボレーなどの技術に比べて、飛び出しボレーは難しい技術です。慣れるまでは、自分が触るとミスしてしまうので、積極的に飛び出していくことができません。特に上手な後衛と組んでいる前衛は、手を伸ばせば届くボールも後衛に任せてしまい、消極的なプレーになりがちです。

地区大会レベルまでは後衛1人の力で勝てることもありますが、県大会上位、ブロック大会、全国大会では前衛のポイント力が必須です。後衛1人だけの力では限界がありますので、前衛にはミスをしても良いので積極的にボールを取りにいくように伝えることが大事です。

また、とにかくボールを取りにいくように伝えるとバタバタとした動きで、全部のボールに触ろうとする選手もいます。単にボールを取りに行くと話してもどんなボールを取りに行くのかわからないので、後衛のファーストサーブが入ったら飛び出しボレーをする、相手の後衛が回り込んだら飛び出しボレーをするといった約束練習を繰り返すのが良いです。

自分で考えて動く

約束練習を繰り返していくと、飛び出しボレーなども決まったところに来たボールはだんだんと取れるようになっていきます。

しかし、試合では相手後衛の特徴によって来るボールが異なってきます。シュートボールは少なく、ロブが多い選手もいますし、その逆もいます。つまり、相手に合わせてこのボールを狙っていこうと自分で考えて決断することが必要になってきます。

いわゆるセオリーを練習で身につけても、その通りに打ってこない後衛もいます。練習の時は、いつも一緒に練習している仲間ですので、相手後衛の得意不得意は分かります。

一方、大会では初めて対戦する相手がほとんどですので、練習と違うボールを打たれると迷ったり慌ててしまいます。そうならないためにも、セオリーを身につけながら、自分で考えて動いて取りに行くクセをつけていかなければなりません。

前衛の決定力が向上すると試合にも勝てることが多くなります。「勝つためには前衛の決定力をあげる」の記事に詳しく書いています。

前衛が上達するポイントのまとめ

今回3つのポイントを挙げましたが、前衛指導は非常に時間がかかります。指導していて、中学入学後にソフトテニスを始めた初心者の子が、何となく形になってきたなと実感できるのは2年生の夏から冬くらいです。

もっと早く上達させたいと思うのですが、手が届く範囲のボールを確実に返球できるまでが大変ですし、そのあとの飛び出しボレーも慣れるまではなかなか上手くいきません。

ただ、時間はかかりますが、前衛は練習すれば必ず上手くなります。中学3年生までに間に合えば良いと思いながら、地道に練習していくことが必要です。