最近ではシングルスの大会も行われるようになってきましたが、中学生の大会ではまだまだダブルスが主流です。
ダブルスでは、自分が良いプレーをしても、ペアがミスばかりしてしまえば、自分自身のやる気は下がってしまいます。
ソフトテニスでは、自分の実力はもちろんですが、誰とペアを組むかが大きな問題になります。ペアを決める際の3つのポイントについてです。
前衛と後衛の実力順で並べる
まず、1番わかりやすいのは、前衛と後衛を実力順に並べ、ペアを組んでいく方法です。1番上手な前衛と1番上手な後衛がペアを組みます。2番目以降のペアも実力順にペアを組んでいきます。
前衛と後衛を実力順に並べ、その順番で組んで行きますので、分かりやすく、誰もが納得しやすいです。
実力を判断するには、前衛はボレーやスマッシュの技術レベルを見ます。後衛であればフォアストロークやバックストロークで判断すれば良いと思います。
また、前衛後衛それぞれの技術だけでなく、サーブレシーブの技術も重要です。サーブレシーブは、前衛後衛に関わらず共通して必要な技術です。
ある選手の技術をボレーは8点、スマッシュは7点、サーブは8点、レシーブは7点の合計30点などと各技術を数値化した合計で客観的に判断して、順番をつけるのが良いと思います。
ペアの相性を見る
前衛の実力順、後衛の実力順でペアを決めていくと、実力が同じでどちらを上にするか判断に迷う場合があります。 このような場合はどうすれば良いのでしょうか。
実力が同じ場合は、ペアを入れ替えてみるという方法があります。 前衛と後衛のタイプはさまざまです。
ガンガン攻める後衛と堅実な守りが得意な前衛は、得点しやすく相性が良いです。一方、ラリーを繋げるのが得意な後衛と積極的にボールを取りに行く前衛の相性も良いです。
プレースタイルの相性については実際にペアを組んでみないと分からない事も多いです。ペアを入れ替えながらゲーム形式の練習を行い、相性を判断しながらペアを決めていきます。
選手にペア希望を聞く
上記の2つの方法でもペアが決められない時は、選手にペア希望を聞く方法も良いです。顧問や外部コーチがふさわしいと思っていても、本人が希望するペアは異なることもあります。
ただし、本人の希望を最優先するのではなく、実力→ペアの相性→本人の希望という優先順位が前提で、最後の手段として聞くのが良いです。
なぜなら、本人の希望でペアを決めると第1希望のペアと組めない選手も出てくるからです。全ての選手が希望通りのペアと組める可能性は低いので、優先すべきはテニスの技術です。
また、選手の保護者からペアに対する意見が出ることもあります。これについては、保護者の意見でペアを決める必要はないと考えます。
私も外部コーチとして誰と組んだら良いかと保護者から意見を求められることがあります。その時は、「誰と組んでも大丈夫なように自分の技術を高めましょう」と答えます。
自分の子供が少しでも実力のあるペアと組んで欲しいという保護者の気持ちは理解できます。しかし、試合で戦うのは保護者ではなく、選手自身です。保護者が納得したペアではなく、選手が納得するペア決めをしなくてはなりません。
そのため、顧問の先生や外部コーチがペアを決めている学校は、なぜこの順番でこのペアなのかを選手たちに説明する必要があります。
選手がペア決めに納得しているのであれば、保護者からの不満も出てきません。
ペアの決め方についてのまとめ
ペアの決め方に正解はないかも知れませんが、少なくとも子どもたちに聞かれた際に説明できる方法でないといけません。
「声が出ているから1番手だ」「やる気があるから良いペアと組める」といった曖昧な説明ばかりでは選手は納得できません。
技術の評価を中心に判断しながら、客観的かつ論理的に説明出来るペアの決め方が重要です。
ペアがミスをすると雰囲気が悪くなることが多いと思います。「不満ではなく戦術を話し合う!ペアへの声掛け」の記事でペアへの声掛けについても書いています。