前衛と後衛の違い

ソフトテニスの陣形は多様化しています。以前は、雁行陣と呼ばれる陣形が中心でした。前衛と後衛という2つのポジションに分けて、コートを半分ずつ守るというものです。

現在は、ダブルフォワードなどの陣形も登場しています。選手が身につけなければいけない技術も複雑化しています。

しかし、中学生においては、まだまだ雁行陣が主流です。前衛・後衛のポジションを決めて、それぞれに合った練習をします。

今回は後衛と前衛の違いについて考えてみます。  

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後衛の特徴 

後衛はボールの打ち合い(ラリー)を続けることが大きな特徴です。

ソフトテニスのラリー時間は、1往復で1秒~2秒程度です。自分が打ったボールはすぐに相手が返球し、自陣のコートに返ってきます。

前衛であれば自分の近くに来たボール以外は「触らない」という判断もできます。なぜなら自分が触らなければ、後ろにいる後衛が返球してくれるからです。

しかし、後衛は触らないという選択肢はありません。常にラリーを続けながら、相手前衛に取られないコースや相手後衛の苦手なコースを考えながら打つことが求められます。

前衛の特徴

前衛のプレーはボレーやスマッシュなど得点できる場面が多いです。そのため、試合では活躍の場面が多いように思います。

しかし、実際は前衛がボールを触る回数は少ないです。ラリーを続けるのは後衛ですので、試合中の8割くらいは後衛が打っています。

前衛が必ず行うプレーはサーブとレシーブくらいです。ボレーやスマッシュは、苦手ならやらなくてもよいのです。

しかし、動かないでただ立っているだけだと、相手にプレッシャーをかけることができません。前衛はミスを恐れず、積極的にボールに触る動きが必要になります。

前衛は成長に時間がかかる 

後衛・前衛の特徴を踏まえて練習内容を考えますが、内容と同様に練習時間も考慮しなければなりません。

例えば、2時間の練習時間があったとして、後衛1時間、前衛1時間だと前衛の練習時間としては物足りないです。

試合形式では前衛がボレーやスマッシュを打つ回数が少ないです。技術を身につけるためには、後衛よりも長い時間練習する必要があります。

正面に来たボレーやスマッシュなどは練習通りに返球すればよいのですが、飛び出しボレーは違います。前衛が動かなければ、1本も取ることなく試合は終わってしまいます。

後衛は来たボールをどこに返球するかを考える必要はありますが、ボールを返球しないという選択肢はありません。

しかし、前衛にはボールに触らないという選択肢もあります。正面ボレーは取りますが、スマッシュや飛び出しボレーは前衛が取らなければ、後衛が取ってくれるので自分で打とうとする意志がなければ、取れないのです。

つまり、前衛には得点しようとする決定力が必要です。前衛の決定力については別記事を書いています。

 

オールラウンドプレーヤーの増加

現在は、前衛と後衛の区別がありますが、これからは前衛も後衛も様々な技術が必要です。

ダブルフォワードと呼ばれる陣形ですと後衛もボレーやスマッシュが必要です。またダブル後衛(ベースライン型平行陣)ですと、前衛もストロークを打ちます。

シングルスが導入されたことで、ダブルスではなく、シングルスが得意という選手も増えてくるかも知れません。

前衛はこれ、後衛はこれといった技術を身につけることに固執するのではなく、どちらでも通用する技術を身につけさせたいものです。

前衛と後衛の違いのまとめ

前衛と後衛には違いがありますが、どちらを選んでも必ず必要なのは、サーブとレシーブです。そのため、この2つの練習は重点的にやる必要があります。

また、後衛練習と前衛練習については、均等に時間配分すると前衛の成長が遅れてきます。前衛練習が少し長いかなと思うくらいの時間がちょうどよいと考えます。

レシーブとストロークの動作は似ているのて、ストロークが上手くなればレシーブも上手くなります。一方、前衛のボレーやスマッシュはストロークとは異なる動作です。

ストロークが上手くなっても自然にボレーやスマッシュが上達することはありません。ストロークを身につけながら、ボレーやスマッシュを身につけなければならないので、前衛の上達には時間がかかります。

指導者としては大事なところでの前衛のミスが気になるところですが、長い目で指導を続けることが求められます。