ソフトテニスの陣形の1つにダブルフォワードがあります。
ダブル前衛とも言いますが、2人ともネットの近くにポジションを取り、基本的にはストロークはしないで、全てボレーやスマッシュで返球します。
このダブルフォワードとの対戦でキーワードとなるのがカットサーブです。
「ソフトテニスとカットサーブ」の記事でも紹介しましたが、ソフトテニスではカットサーブを禁止にするという話題が出たこともあります。
しかし、現在はインドア(屋内)だけでなく屋外の試合であっても、カットサーブを使う選手はいます。
特にダブルフォワードのペアはカットサーブを使う選手が多く、こうした選手と戦う際にはカットサーブを返球できなければ試合になりません。
今回はカットサーブの返球方法を考えます。
カットサーブの種類について
まずはカットサーブの種類について考えます。
細かく分類するといくつかあるのですが、今回は大きく2種類を考えます。
1つめは「大きく曲がるサーブ」、2つめは「弾まないサーブ」です。
1つめの「大きく曲がるサーブ」ですが、ボールがコートに落ちて弾んだ際に、左右に大きく曲がります。
打った相手が右利きであれば、弾んだボールは左方向に曲がってきます。
一方、打った相手が左利きであれば右方向に曲がってきます。
2つめの「弾まないサーブ」ですが、その名の通り、ボールがコートに落ちた後に弾まないサーブです。
曲がらないので返球しやすい感じがしますが、弾まないサーブは、曲がるサーブよりも返球しにくいです。
大きく曲がるサーブの返球方法について
1つめの大きく曲がるサーブの返球方法を考えます。
まずは、ボールがどちらに曲がるかを理解しなければなりません。
自分自身と対戦相手が右利きか左利きかで異なりますが、今回は自分自身(レシーブ側)は右利きだと仮定します。
対戦相手が右利きであれば、カットサーブは弾んだ後に左方向に曲がってきます。
つまり、自分の身体にボールが近づいてきます。
そのため、いつもと同じ位置に軸足を設定して構えてしまうと、 ボールに対して身体が近すぎてしまい、上手く返球することができません。
ボールが近づいてくるのですから、通常よりも少し左側に軸足を置かなければなりません。
一方、相手が左利きであれば、カットサーブは弾んだ後に右方向に曲がってきます。
普段と同じ位置に構えていると、ボールが体から離れていくため泳ぐようなスイングになってしまいます。
通常よりも、ボールの近くに軸足を設定して、離れていくボールにも対応できるように意識します。
弾まないサーブの返球方法について
続いて、弾まないサーブの返球方法です。
弾まないと言ってもどれほど弾まないかで打てるレシーブが変わってきます。
ボールをラケットの横面で打てるくらい弾むのであれば、返球はそれほど難しくありません。
テークバックを小さくし、ボールを少しすくい上げるような返球の仕方であれば、ドライブ回転をかけることができます。
厄介なのは、ドライブ回転で返球できないほど弾まないサーブです。
特にインドアでは屋外のコートよりもボールが弾まないので、ボールの横を叩いてドライブ回転をかけられないことがあります。
そのため、ボールの下にラケットを入れるためにカットでの返球が必要になります。
カットでの返球であれば、数センチしかボールが弾まなくても、ラケットをボールの下に入れることができます。
カットサーブ返球の練習方法について
カットサーブの返球には「慣れる」ことが必要です。
1つめの大きく曲がるサーブについては、中学生でも打ち方を教えるとできるようになります。
ボールの下を切るような動作で打つと、ボールは弾んだ後に曲がっていきます。
ボール出しの選手は、こうした曲がる回転をかけたボールを出し、練習者はレシーブをします。
こうすることで次第に回転に慣れ、軸足の設定をどのあたりにすれば良いか分かってきます。
また、部内に左利きの選手がいれば、右利きと左利きだと曲がり方が逆になることも理解しやすいです。
2つめの弾まないサーブですが、ラケットの上を転がしながら打つような動作ができないと回転量が増えず、弾まないサーブは打てません。
曲がるサーブよりも打つのが難しいので、こうしたボールを打てる選手が近くにいないかも知れません。
こうした場合はわざとボールの空気を少なくします。
空気が少ないボールは弾みにくくなるので、弾まないサーブの返球練習には最適です。
調整して空気を少なくしたボールで練習をしてみて下さい。
選手も遊び感覚で、こうしたボールの返球方法を覚えていきます。
カットサーブの返球方法のまとめ
カットサーブの返球方法に触れましたが、実はカットサーブは単に返球するだけではダメです。
なぜなら、ダブルフォワード相手だと2人ともネット近くにいますので、少しでも甘いボールはボレーやスマッシュで叩かれてしまいます。
そのため、ドライブ回転で足元を狙ったり、カットで相手の頭を越すロブを使ったりする必要があります。
対戦相手のレベルによって必要となる技術は高くなっていきますが、カットサーブを返球できなければ始まりません。
カットサーブに慣れ、試合で戸惑うことなく自信を持って対応できるようにすることが重要です。