ソフトテニスは得点を取り合うスポーツです。7ゲームマッチであれば4ゲームを先取したら勝ちです。また、1ゲームを取るには、先に4点取らなければいけません。
ポイント(点)を取り合うスポーツなので、相手が触れないような強いボールを打つことばかり考えてしまいます。
しかし、1点1点がどのようなプレーで終わっているか確認すると自分達の失点の多くがミスです。
しかも、返球できないようなボールであれば仕方ありませんが、大抵はいわゆる凡ミスです。
勝つためにはミスを減らしながら、自分達のポイントを増やしていく必要があります。
勝つためにはミスを減らす
試合に勝てる 試合に負ける
自分のミス 少ない 多い
自分のエース 多い 少ない
相手のミス 多い 少ない
相手のエース 少ない 多い
こちらの表の通り、試合に勝つには4つ方法があります。
①自分のミスを減らす②自分のエースを増やす③相手のミスを増やす④相手のエースを減らすことです。
ここでの「エース」とは、前衛のボレーやスマッシュ、後衛のサイド抜き、サービスエース、レシーブエース等といった相手のミスではなく、自分達で決めたポイントとします。
強く鋭いボールを打つというのは自分のエースを増やすことです。相手に取って返球が困難なボールを狙って打っていきます。
しかし、自分のエースを増やそうと無理に攻めてしまうと、当然ミスも増えていきます。表の通り、エースが増えても、それ以上にミスが増えると結果としては負けてしまいます。
敗者のゲームという株式投資に関する本の中で興味深い一節があります。
プロのテニスは勝つために行ったプレーで結果が決まる「勝者のゲーム」であるのに対し、アマチュアのテニスは敗者がミスを重ねることによってきまる「敗者のゲーム」なのである。
硬式テニスの分析ですが、ソフトテニスにも当てはまります。つまり、トッププレーヤー以外の多くの選手は攻めてポイントを取りにいっているようで、実際はミスを重ねているのです。
中学生の指導をしていて実感するのは、県大会レベルであれば自分達のミスを減らすだけでも勝てるということです。
フォアもバックもエースになるようなボールは少なくても、ミスの少ないペアが勝てるというのがソフトテニスというスポーツです。
ミスを減らし、エースを増やす
ミスを減らすことが非常に大切ですが、勝つためにはエースを増やすことも必要です。簡単なボールはミスなく打ち返し、チャンスがあれば攻めるボールを打っていきます。
上位の大会で勝ち残る選手の試合を見ると、凡ミス言われる簡単なミスはほとんどありません。ダブルフォルトやレシーブミスは少なく、打ち合いも凡ミスで終わることは少ないです。
どんな展開で終わるかというと、相手前衛にボレーやスマッシュで決められたり、相手後衛に厳しいコースを攻められるといったエースでのポイントが増えていきます。
相手のレベルが上がってくると相手もミスをしないので、ミスの少ない繋ぐボールだけだと得点を取るのが難しくなります。
そのため、ミスが少なくなってきたら、エースとなるような攻め方を増やしていかなければなりません。
相手のミスを増やし、エースを減らす
さらに勝つためには、相手のミスを増やし、エースを減らしていきます。相手のミスを増やすには、相手の苦手な所を攻めます。
例えば、フォアよりもバックが苦手な選手が多いので、バックを狙います。苦手なバックだとミスが増え、エースも減ります。
また、走りながら打つとミスが増えるので、中ロブで相手を動かしたりします。走りながらエースを狙うようなボールを打つのは難しいです。
こうした相手のミスを増やし、エースを減らしていくような展開を増やしていきます。
まとめ
試合に勝つためには、①自分達のミスを減らす②自分達のエースを増やす③相手のミスを増やす④相手のエースを減らすという4つを意識します。
特に「自分たちのミスを減らし、ポイント(得点)を増やす」ことを忘れてしまうと、自分達のエースを増やすことばかりに意識が向いてしまいます。
先に自分のミスを減らすほうが簡単ですので、ミスを減らし、ポイントを増やすことを意識しながら練習することが重要と言えます。