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部活動と練習時間

昨今、教職員の負担軽減が注目され、部活動の練習時間は減少傾向にあります。今回は、部活動と練習時間についての記事です。

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練習時間は約1300時間

部活動の練習時間は学校によって大きく異なると思いますが、私の住んでいる地域では次のような決まりとなっています。

  • 週2日以上(平日に1日と土・日曜日のいずれか1日は必須)の休養日を設定する
  • 合理的でかつ効率的・効果的な活動を行い、長くとも平日では2時間程度で活動を終えることとする
  • 学校の休業日(学期中の土・日曜日を含む)では、3時間程度で活動を終えることとする

上記の規定でおおまかな練習時間を試算すると・・・

  • 1週間の練習時間は11時間

平日は週4日×2時間=8時間 

休日は1日×3時間=3時間       

  • 1ヶ月の練習時間は44時間    週11時間×4週間

中学1年の4月に入部後、中学3年生の8月に引退するまで29ヶ月とします。

  • 月44時間×29月=1276時間

3年間の練習時間は約1300時間だと仮定します。

1300時間でどこまで勝てるか

少ない時間で大きな成果が残せれば良いのですが、9年間指導してきた実感としては1300時間では上達するのに時間が足りません。

地区大会→県大会→ブロック大会→全国大会と上位大会を目指していきますが、特に初心者の子は土日を含め3年間練習に費やして、ようやくブロック大会に届くかどうかです。1300時間の練習時間ではブロック大会出場は困難で、県大会出場に届くかどうかだと思います。

教育改革実践家の藤原和博さんが「1万時間の法則」という考え方を示されています。ある分野の専門家になるには最低も1万時間が必要とのことです。中学生が3年間で最大限どれくらい練習時間を確保できるかを考えてみます。

  • 1週間の練習時間は29時間

平日は週5日×3時間=15時間 

休日は週2日×7時間=14時間       

  • 1ヶ月の練習時間は116時間(週29時間×4週間)
  • 月116時間×29月=3364時間(中1~中3夏までの29月)

実際には、中学校の3年間で1万時間の確保は非常に困難ですが、3000時間程度は練習しないと上達せず、試合にも勝てません。

部活動における練習内容の見直し

部活動以外の練習時間を確保するのと同時に、練習内容の見直しも必須です。「校庭外周80周を走ることは必要か?」でも触れましたが、ソフトテニスの技術向上とは無関係な体力づくりに取り組んでいる学校もあります。

以前のように長時間の練習であれば、持久力を向上させるトレーニングも取り組めたかも知れません。しかし、今はとにかく時間がありません。大事なことに絞って練習をしていく姿勢が求められます。

まとめ

部活動は、競技の上達だけが目標でないという考えもあります。練習時間が少なくなれば上達も困難になりますので、競技の上達を目指さなくても良いという方針の学校も出てくると思います。

しかし、一方で試合に勝ちたい、ソフトテニスが上手くなりたいという子どもは部活だけでは物足りず、自主練習のような形で練習時間を確保する必要があります。

一律に長時間取り組む部活動から、学校や生徒の状況に応じて活動方針は大きく変化していくと思われます。

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