シングルスと時間

最近はソフトテニスでもシングルスが行われるようになりました。日本リーグや国体でもシングルスが導入され、団体戦3試合のうち1試合はシングルスです。

中学生はシングルスの大会が少ないのですが、毎年3月に開催される都道府県対抗全日本中学生ソフトテニス大会ではシングルスが導入されています。

シングルスはダブルスとは異なり自分一人で陣地を守り、そして攻撃しなければなりません。ポイントとなるのは時間の使い方だと考えます。

基本的には「コートを広く使えるようになる方法」で触れたようにできるだけ相手を動かすボールが相手の時間を奪うボールとなります。

しかし、それだけでなくシングルス特有のスライスなどの技術も必要となります。今回は、相手の時間を奪い、自分の時間をどう確保するかを考えていきます。 

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シングルスの特徴とは

シングルスではベースライン付近で打ち合う戦い方が基本です。

サーブやレシーブを打って、ネット付近でプレーすることも可能ですが、一人で守る範囲が広いので、相手にロブを打たれたり、サイドライン付近を狙われたりします。

簡単に失点しないためには、コートを広く守れるようなポジションを取る必要があります。そのため、ベースラインでラリーを続けてます。

しかし、ベースライン付近でただラリーを続けるだけでは、なかなかポイントを取ることができません。前衛がいないので、ミスをしないでラリーを続けることはそれほど難しくありません。

ダブルスのようにネット付近に前衛がいませんので、前衛の動きを考える必要がありません。前衛にボレーやスマッシュを打たれると一本で失点となる場面が多いですが、前衛がいないのでこうした場面は少なくなります。

このような状況では、相手の体勢をどう崩すか、自分が体勢を崩さずにどう打つかを考えなければいけません。

 そこで重要になるのが、「相手の時間を奪うボール」です。 

相手の時間を奪うとは

「相手の時間を奪う」というのは抽象的なので、もう少し具体的に考えます。

ソフトテニスの基本練習として定位置で打つ手投げや1本打ちがあります。これは、初心者が最初に取り組む練習ではないでしょうか。

しかし、試合中に自分の立っているところにボールが飛んでくることは少なく、ボールの落下点まで体を動かして打たなければなりません。

当然、ボールを待っている状態から体を動かす距離が長くなれば、体勢を崩して打つことが多くなり、ネットやアウトをしやすくなります。

相手を動かすことができれば、相手は時間がなくなり、自分は時間的に余裕ができます。次は具体的にどんなボールが時間を奪うのか考えます。

相手の時間を奪うボール

 速いボール

すぐに思い浮かぶのは、速いボールです。遅いボールよりも速いボールのほうが相手が準備をする時間が短くなり、相手のミスは増えます。

高校生や大学生の打った速いボールを小中学生が返球しようとしても、なかなか返すことができません。ボールが速いと相手は準備が間に合わないのです。

 

②ライジングショット

ボールの速度だけでなく、打つタイミングを早くすることも大切です。弾んだボールが頂点に達する前に打つライジングショットという打ち方があります。

このライジングショットで打たれると、普通のタイミングよりも早いテンポでボールが来るので、打たれた選手は返球までの時間が短くなります。

 

深いボール

また、ベースライン付近の深いボールも有効です。コートの大きさは決まっていますので、深いボールを打たれると選手はコートの外に追い出されることになります。

深いボールの次に短いボールなどで攻められると移動距離が多くなり、ミスが多くなります。

 

④短いボール

ネットやサイドライン付近への短いボールは、打たれると移動距離が大きくなります。

特に深いボールと短いボールを組み合わせることで、相手選手は移動距離が大きくなり体勢が崩れることになります。

自分の時間を確保するボール

 一方、相手に上記のような時間を奪われるようなボールを打たれたら、こちらは次のボールの返球までの時間を確保しなければいけません。

そのためには、以下のようなボールが必要となります。

 

①スライスボール

シングルスでは大きく動かされた時にスライスボールなどを使い、体勢を整える選手が多くいます。

ダブルスであれば滞空時間の長いスライスボールは相手前衛に捕まってしまいますが、シングルスでは前衛がいないので、時間を稼ぐ有効なボールとなります。

 

ロブ

インドアの試合ではスマッシュを打たれた時に、高いロブで守る場面がよく見られます。天井ロブなどと呼ばれ、ダブルスで使用するよりも高いロブを使う選手もいます。

ソフトテニスはボールの回転をかけやすく、ロブの使い方はシングルス・ダブルスに限らず大切です。

シングルスでは前衛がいませんので、中ロブで相手を動かすというよりも、自分の時間を確保するボールとしてロブを有効に使うことが必要です。

シングルスと時間のまとめ

シングルスは時間の奪い合いです。相手の時間を奪い、こちらの時間を確保しながら、戦略を考えていきます。

ダブルスでは使用頻度の少ない、スライスなどの技術も必要になります。中学生でも練習にシングルスを取り入れることで、プレーの幅が広がるように思います。

まずは、乱打の代わりにシングルスをやってみたり、1ゲームマッチでいろいろな相手を試合をしたりと遊び感覚で取り入れるのも良いと思います。

是非、時間の使い方に注目して、戦略を考えてみて下さい。