中学生も各地区で夏の総体が行われています。3年生にとっては最後の大会です。今までの練習の集大成として最後の大会に臨んでいくわけですが、 改めて外部コーチとして思うことがあります。
それは「3年間は短い」ということです。
部活動の時間は減っている
「部活動と練習時間」という記事を書きましたが、部活動の時間は減少傾向です。教員の多忙化が叫ばれ、働き方改革の一環として部活動についても改革が話題に上っています。
参考:学校における働き方改革に関する取組の徹底について(通知)(平成31年3月18日付け30文科初第1497号)
部活動の時間があまりに多いと、教員だけでなく、中学生にとっても勉強時間を確保できなかったり、 部活動以外の学校での活動ができないことが問題となっています。
専門的な技術を身につけるために、1万時間の法則というものがありますが、 短い部活動の時間では上達が困難な生徒もいます。
ソフトテニスに限らず、何事も夢中になって、ある程度の時間を費やさなければ、上達は困難です。
今後は部活動の時間が減る中、無理に上達を目指すのではなく、適度に体を動かす程度で活動する部が増えてくるように思います。
3年間を見据えた部活運営が大事
私の住んでいる地域では、平日は3日、土日はどちらか1日の合計4日が部活の練習日となっています。部活動の時間が減る中、もしも上達を目指すのであれば、計画的な練習が不可欠だと痛感しています。
いつまでにどんな技術を習得して、大会でどの程度の結果を求めるのかを明確にしておかなければ、ただ何となく3年間は過ぎていきます。
ソフトテニスというスポーツでは、1日で急激に技術を高めるという事は不可能です。できない技術を身につけるためには、日々の練習を積み重ねる以外の近道はありません。
指導する顧問の先生や外部指導者などが、今まで通りの長時間を前提にした指導ではなく、限られた時間の中で計画的に技術を習得できるような指導へ方向転換を迫られているように思います。
部活動サミット
部活動の改革は高校でも実践されており、高校では部活の練習時間を減らして、全国大会で活躍するような事例もあるようです。
参考:部活動サミット2018
変化の大きい時代の中、顧問やコーチの言われたままに動ける人材より、自主的で多様な考え方を持っている生徒の育成を進めるような指導方針が好ましいように思います。
中学生に全て自主的に任せるというのは、困難な面もあるかと思います。しかし、短い時間の中で、効率的に子ども達のやる気を引き出しながら部活動を行うという意識はこれからの指導者には必須となります。
まとめ
3年間の部活はあっという間に過ぎてしまいます。短い時間の中で、どうすれば子ども達が早く上達できるのかを日々考え続けています。
だからこそ、1日1日を大切にして、効果的な練習を増やさなければいけません。「校庭外周80周を走ることは必要か?」で触れたようにただ走れば強くなるわけではなく、ソフトテニスの特性に合った技術と体力と考え方が必要です。